製品番号:64-025
ベロ毒素1(VT1) は、Vero toxin1-producing E. coli (VTEC)、別名 腸管出血性大腸菌(Enterrohaemorrhagic E. coli; EHEC)が産生し、Vero細胞に対し致死活性を有する。VT1はシガ毒素 (Shiga Toxin;Stx) に類似し、SLT 1 (Shiga-like toxin) とも呼ばれ、Aサブユニット1個、Bサブユニット5個から形成されている。両者のアミノ酸配列は、Bサブユニットは全く同じで、Aサブユニットも全く同じか1個のアミノ酸に違いがあるのみで機能的、構造的に同一の毒素タンパク質と考えられる。VT1(SLT1)以外に同様の機能をもつVT2(SLT2)を産生するEHEC株があり、VT1とVT2は55%のアミノ酸配列のホモロジーをもつが免疫学的には異る。 VT/Stxの生物活性発現には、特異レセプターGb3との結合が必須である。VT/Stxはリボゾームの28S RNAの4324番目のアデニンを切り出す活性によってタンパク質合成を阻害し細胞死を招く。細胞内に侵入後A サブユニトはfurinによってA1とA2に切断され、A1は酵素活性断片で、A2はBとの結合によるホロ酵素形成に必要である。
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